WEBサービスのデザイナーが育休をとって、仕事復帰から1年経ってみての感想

こんにちは、はてなデザインチームの id:swimy1113 です。はてなのマンガチーム所属で、京都本社に勤務しながらコミックDAYS週刊少年マガジン公式サイトのデザインを担当しています。


私には現在2歳半の息子がいます。最近はお手伝いブームで、「〇〇ちゃんがやる!」と主張するようになった元気な男の子です。

3年前に産休、育休合わせて1年半を取り、2017年の4月に仕事復帰をしました。
仕事復帰から1年と3ヶ月が経ち、この1年を振り返ってみると色々あったなあと思うのでこの機会に振り返りのブログを書くことにしました。

1年半仕事を全くせずに育児と家事だけをしていたので、本当に前みたいに働けるのか?!という心配と、準備を進めるにつれ具体的にどうしようという悩み、先輩社員に聞いた保育園あるあるの心配事など。同じように仕事復帰の悩みを抱えている方に、少しでも参考になれば幸いです。

育児・家事しながら働けるのか

会社の体制について

復帰後の配属チームについては、子育てしながら、しかも保育園1年目ということで、アートディレクターと元デザイナーのプロデューサーのいる手厚いサポート体制が組まれているマンガチームに配属が決まりました。現在ではデザイナーももう1人増えて、デザイナー3人体制でチームが組まれています。
マンガチームは、上司であるディレクターとプロデューサーのご家庭にもお子さんがいらっしゃるので、復帰後に私が陥るであろう保育園1年目のバタバタを予測して、細かくフォローしてくださいました。復帰前や直後の働き方について、アドバイスをいただけたことは、とても心強かったです。
復帰後はジャンプルーキー!やジャンプ+の機能追加などで仕事に慣れてから、新サービスのコミックDAYSのメインデザイナーを担当したり、週刊少年マガジンのサイトリニューアルのデザインを担当しました。

https://comic-days.com/
コミックDAYS

https://shonenmagazine.com/
週刊少年マガジン公式サイト

1年半のブランクを経てデザイナーとして復帰

先ほども書いた通り、本当に1年半の間、仕事を一切せず育児と家事だけをやってきました。仕事中は毎日パソコンを見ていたのに、育児中にパソコンを開いたのなんて多分数えるほどしかありません。不安になって復帰前に試しにIllustratorやPhotoshopを触って見たところ、案外ショートカットも手が覚えていて問題なく使えていたので、なんだ大丈夫かもとちょっと余裕が出てきました。
はてなでは、デザイナーもHTMLやCSSのコーディングをしています。いざ復帰してみると、エディタのショートカットはほとんど忘れていました。やっぱり長年使っているものとそうでないものでは、体に染み付いている度合いが違うんだなーと実感しました。これを良い機会と思い、復帰前はSublime Text 2を使っていたのですが、Atomに替えました。

それよりも大変だったのがデザイン的な感覚を取り戻すところでした。デザイン的な感覚というものは、日々アウトプットとインプットを繰り返してセンスが身についていくと思います。この辺の感覚の取り戻し方は育休中に何もしてこなかったぶん大変でした。育休中も日々色々なサイトを見て、こういうの作ってみたいとか、ここのデザイン良いからスクショを取っておこうとかをしておいていたら、復帰後の感覚の取り戻し方ももう少し早かったかもと思います。

それから保育園のお迎えで、復帰後は残業ができなくなりました。どうしてもこれは今日中に終わらせたい!というときは夫にお迎えを変わってもらった時もありましたが、これは働き方を変えないとなーと思いました。
現在は、何時間で何をやるか、時間を意識して仕事を進めるようになりました。以前は「これどれくらいかかるタスクかな?」と見積もりをした時に、わりとざっくりとした感覚で計算していました。今は想定以上に時間がかかったときでも残業して対応することが難しいので、見積もりについては慎重に考えるようになりました。(前からそうなっているのが理想だったのですが...。)

家事について

育児と家事の部分は、時短家電と夫の協力がかなり大きく、毎日助けられています。
まず洗濯、お風呂の掃除、食器洗いはだいたい平日は夫が仕事から帰ってきてからやってくれています。
夫にも頼りまくってますが、時短家電にも大いに助けられています。例えば晩御飯を作るときは、保育園にお迎えに行ったあと、子供を見ながら調理するのは結構大変です。一人で遊んでくれる日は稀で、だいたい「一緒に遊ぼ!」と引っ張られて火を放置することになり危ないです。なので我が家では、電気圧力鍋のホットクックを導入しました。
ホットクックがいかに素晴らしいかという記事はこちら↓
swimy1113.hatenablog.jp


それから子供と接する時間が増やすために時短家電はどんどん導入しようという方針で、洗濯はドラム式洗濯機でだいたい干す必要がないようにしています。食器洗いは食洗機、平日の掃除はルンバです。ルンバはよくおもちゃに引っかかって止まっています。

保育の時間をどうするか問題

保育園に入れるにあたって、具体的に考えないといけないのが勤務形態をどうするかという問題でした。はてなでは、就業時間が10~19時なので、19時に退社すると保育園に着くのは19時半になり、そこから家に帰ってご飯を食べてお風呂に入って寝室に行く頃にはだいぶ遅い時間になってしまいます。できる範囲で育休中のリズムを崩さずに生活したかったので、私の勤務時間を8~17時にずらして出勤することにしました。
慣らし保育が終わった後の、フルタイム復帰後の一日のタイムスケジュールはこんな感じです。(慣らし保育中は子供に合わせて柔軟に勤務時間を変更してもらいました。)

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20時の寝かしつけで寝落ちしなかったら、そのあとは自由時間なのでスマホでマンガサイトなどを見たりしていました。はてなでは、デザイナーも企画の人と一緒に企画や機能のアイデア出しを行うので、常日頃から色々なサイトやデザインに触れておくことが重要になってきます。

もともと朝はそれほど弱くなかったのと、家が近いのもあって8時出勤でも精神的な負担はあまり感じずに働けていました。
しばらくの間は、このリズムでうまく回せていました。しかし10月に引越しをして、家が遠くなってからより早く起きる必要が出てきたのと、通勤の距離が長くなって体力的な負担でリズムが崩れがちになりしんどくなりました。なので、2月に上司に相談して、3月から時短勤務の10~17時で働くことにしました。住む環境に合わせて労働時間を変えることができて、子供とも余裕を持って接せるようになったと思います。
2月末に相談したにもかかわらず、3月から変更してもらえた迅速な対応に、人事担当の方々には本当に感謝しています。
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時短勤務になってから、フルタイムの裁量労働から時間勤務に変更してもらいました。裁量労働だと、子供が急に熱を出してお迎えに行かないといけない時や出勤したけど自分の体調がすぐれない時に、その穴埋めに「できる時に仕事をしないと!」となって子供が寝てから仕事をしたりしていました。もともと自宅作業が苦手な性格だったので、時間勤務になってそういう精神的な負担がなくなったのがとても良かったです。

病気をもらってくる

保育園1年目は、集団生活でありとあらゆる感染症にかかるから気をつけて、と教えてもらっていたので、それなりの覚悟をしていました。例に漏れず、感染症が流行っているときはよく病気になっていました。夏の暑いときはそれほど風邪をひかなかった息子ですが、寒くなってくるとすごい頻度で風邪をひき、それを大人ももらってしまうので、有給がどんどん減っていきました。
そんな時に助けられたのが「子の看病休暇制度」です。はてなでは、子ども看病で、年間5日の休暇の取得が可能で、子供の風邪の時はこの休暇で休んで、それがうつってしまった場合は有給で休んでいました。
1月に子供がインフルエンザにかかったのですが、その時にもこの休暇制度を使いました。無給の制度ですが、気持ち的には有給を残しておきたかったので使えてよかったです。

リリース前どうするのか

風邪でたくさん休んでしまうと、もちろんその間仕事はできません。はてなには、はてなブックマークやはてなブログの自社サービスの他に、クライアントさんと一緒に仕事をするチームもたくさんあります。私はマンガチームに所属していて、主に出版社さんをクライアントとして仕事をしています。そういう仕事だと、風邪で休みまくるとやばいんじゃないの?!という印象があると思います。もちろん風邪をひいて人手が減るので大変なのですが、その辺は最初にも書いた通り、もともと配属されたチームのサポート体制がしっかりしていてとても助かりました。

先ほど1月に子供がインフルエンザにかかったと書いたのですが、なんとかかったのが担当サービスのリリース3週間前でした。そしてその次の週、私にもうつりました。
残っている作業が山積みの中、ディレクターにインフルエンザにかかったことを話したら、すぐマンガチームの他のデザイナーに仕事を分担してもらえました。はてなはチームごとにアートディレクターが1人いて、作ったものは全てアートディレクターにデザインレビューしてもらいます。なので、急に休んだとしても、引き継ぎなどがあまり大変ではなく、デザインの方針が共有されないまま個人に分担されて合体した時にめちゃくちゃになる、ということは避けることができます。
おかげでなんとか無事リリースに間に合うことができました。
今回初めてメインデザイナーとしての新サービスリリースで、サポートがあるのとなかったのとでは精神的な負担が全然違っただろうなと思います。
6月にも、週刊少年マガジンの公式サイトリニューアルのデザインを担当しました。時短勤務をしながら残業せずにリリースできるのか?と不安もありましたが、そこでも同じチームメンバーの皆さん(ディレクター、デザイナー、エンジニアの方々)に色々サポートしていただいてリリースすることができました。
チームにデザイナーが複数人いると、誰かが体調を崩した時のサポートが本当に助かるなと感じます。子育て中に関わらず、風邪を引くときは引くし、長期休みも取りたいときに取れるのが理想的な環境だと思います。



こうして書いていると、この1年間、夫や会社の制度、チームメンバーの支えがすごく大きかったなと感じます。
そして現在私は妊娠6ヶ月で第二子を妊娠中です。第一子より悪阻が重く大変だったのですが、その点もうまくサポートしていただき本当に助かりました。
ちなみに第一子妊娠中の記事はこちら。このときは所属チームも違うのですが、みんな妊婦に優しいです。ありがたい。



はてなでは、現在デザイナーを募集しています。
産後もしっかりしたサポート体制で大きめの仕事にも挑戦できる会社です!
社員はもちろん、アルバイトも募集中ですので、興味のある方はぜひご応募ください。

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